どんな相談にも明確に答えてくれるので安心感がある。

─フロッグポッドを知った経緯についてお聞かせください。

青木：工事を行う当社にとって、現場ごとに出入金を管理する原価管理システムはたいへん重要です。それまではAccessベースのものを使っていましたが、全社でMicrosoft365を導入した後、連携部分で不具合が頻発するようになります。開発元の大手ベンダーに相談しても、いろいろとハードルがあったようで、長らく前向きなご対応を得られないまま時が過ぎ去ることに。「このまま放っておくわけにはいかない」と、新たに10社ほど相談した中に、フロッグポッドさんも含まれていたのです。

─フロッグポッドに頼んだ決め手は何だったのでしょう。

青木：他社からは「技術的に難しい」など難色を示されることが多い中、フロッグポッドさんは初めて顔合わせしたときに「できます！」とはっきり答えてくれたのです。入口の印象がまず大きく違いました。しかも、自社で開発ノウハウを蓄積されている分、低コスト。見積額が当社の予算の範囲内に収まっていたのも決め手でした。

当社の第一の要望は、クラウドへシフトすること。それまでは、社員が個別管理しているExcelデータをAccessに取り込みしなければ、最新データを把握できない「無駄」があったのです。さらに情報共有する手段が限定的でスピードが損なわれるのも課題でした。フロッグポッドさんは、クラウドアプリケーションの開発実績が豊富。素人である私たちの相談内容にも分かりやすく明確に答えてくれて、安心感がありました。

オンラインを駆使し、効率的かつ柔軟に対応してくれた。

─プロジェクトが始まってからの印象をお聞かせください。

青木：週１の定例打ち合わせを含め、原則オンラインで進んでいったのが新鮮でした。効率的だなと。そもそも初回の顔合わせからオンラインです。当初は、対面でないとニュアンスが伝わらないのではと心配しましたが杞憂でした。「このまま完成までお会いしないのかな」と思っていたほどです。3か月ぐらい経ってご来社いただく機会があり、「ああ、実在していらっしゃるんだ」と（笑）。

「課題管理表」で当社のさまざまな要望をもれなく整理し、常にオンラインで共有していただいたので、打ち合わせのたびに前進している感覚がありました。ディスプレイの表示領域に現場が必要とする情報をすべて映し出せない新たな課題が発生したときも、Power AutomateからExcelファイルを生成してOffice スクリプトで高速転記を実現することで無事解決。柔軟な対応に助けられました。

社員の意識まで変えてくれた。

─新たなシステムが稼働し始めての印象はいかがでしょうか。

青木：クラウド化が実現して、責任者のみならず、すべての社員が現場のお金の動きを見られるようになりました。具体的な効果が出てくるのはこれからだと思いますが、現場で頑張っている彼らがその種の数字を把握しないと、やはりコストの低減は難しいのです。

フロッグポッドさんには、マイクロソフトが提供するPower Appsを使って、当社の社員が自らアプリケーションを開発できるよう技術指導もお願いしました。ローコードなら、エンジニアでなくても、教えてもらえればやれるんじゃないかと。システム上のちょっとした改善であれば自社で行える方がメリットは大きいですから。実際はそう簡単ではなかったのですが、ある社員は社用車の駐車場予約システムを立派に作り上げました。スマホでもちゃんと作動するものです。それも、フロッグポッドさんの丁寧な指導があったからこそだと思います。

─社員の皆さんのスキルアップにも貢献できて光栄です。

青木：社員の意識も変わりました。建設業界はアナログな部分が多く残っていますし、世代の差もあって、年配者ほどIT化に抵抗感を抱く傾向は否めません。ただ、今回のプロジェクトは、将来を担う20～30代の若い社員たちを中心に「仕事がしやすくなった」とたいへん好評です。初めは消極的だった者も彼らに引っ張られるように適応している。それだけでも大成功といえます。

会社として「新しいことをやる」のはとても大切です。社員のアンテナが敏感になり、社長の私が指示しなくても、また別の新しいことに自発的に取り組む社員が出てくるものですからね。今回の取り組みで、組織を活性化するための道筋をつけることができました。フロッグポッドさんの貢献には本当に感謝しています。