Dataverse for Teams の Power Automateでも、フロー名変更できます!
大学に入って初めて自分用のPCを持つようになってから、自分が使うPCの壁紙は必ず煮干しの画像にしています。
どうも、カルシウム不足を常に心配している池田です。乳製品が苦手です。
さて、皆さんはDataverse for Teamsの環境でPower Automateを使っていて、フローの名前が変更できなくて困ってませんでしょうか?
私も、お客様に納品するフローに『(フロー名)_池田』みたいな名前を付けて、変更できなくて焦った経験があります。
そんなあなたに、朗報!
Dataverse for Teams の Power Automateでも、名前を変更する方法はございます!!!
ただし、邪道といいますか、少し遠回りをする方法になりますので、手順の方をお教えしたいと思います。
目次
- まずはフローを別名で保存
- 消えたフローの行方は、web版のPower Automateから確認
- Common Data Services Default Solution
- 既存の項目を、Dataverseの外部から追加
1. まずはフローを別名で保存
まずは、フローを用意します。
今回のフローの中身はシンプルに、アプリから起動して、定型文のメールを送るだけのものにします。
これだけです。では、保存しましょう。
あぁ~! 完全に名前ミスりましたね!
名前つけ忘れから、フロー名変更できなくて焦るやつもあるあるだと思います。
どうすればいいのかと申しますと、左上の『名前をつけて保存』になります。
これで、適切な名前をつけて保存してください。
私は今回は『別名保存用テストフロー_コピー』という名前にします。
コピーした後も、元のフローは使うので、削除は絶対にしないでください!
さて、別名で保存したフローが一覧に出てきていません。
「あれ? 保存に失敗したかな?」と思うかもしれませんが、実は意外なところから保存されたフローを確認できます。
2. 消えたフローの行方は、web版のPower Automateから確認
web版のPower Automateを開いてみましょう。
そして、環境を確認します。
基本的にはdefault環境になっていると思いますので、Teams版でフローの作成をしていたチーム名と同じ環境を選択します。
私の場合は、今回は『池田のmyself』になります。
環境を変更したのち、マイフローを選択すると、
フローが保存されています。こんなところに居たんですね。
別名で保存することはできましたが、Teamsから確認できないとなると厄介です。
では、ここからTeamsの方に戻す作業をいたしましょう。
3. Common Data Services Default Solution
このタイトルでピンときた方、『貴様、やり込んでいるなッ!』。
web版のPower Automateで、『ソリューション』を開いてみましょう。
はい、『Common Data Services Default Solution』が見つかったと思います。
このソリューションの中身を見ると、アプリやフローはTeams版のPower Appsと同じものになっているのが確認できるかと思われます。
実は、Teams版のPower Appsで表示されているものは、このソリューション。Teamsで作ったアプリやフローは、ここに紐づけて保存されていたわけです。
皆さんはもうお分かりだと思いますが、Teams側で表示させてあげるには、コピーしたフローをこのソリューションに追加してあげればよいのです。
ただし、まだ落とし穴がありますので、最後までついてきてください。
今回のマメ!
『Dataverse for Teams』と、今回紹介した『Common Data Services Default Solution』というのは、似て非なるものです。
『Dataverse for Teams』は環境。つまり「2.消えたフローの行方は、web版のPower Automateから確認」で冒頭に変更した池田のmyselfが環境にあたります。
対して、『Common Data Services Default Solution』はソリューション。なので、環境という大きな箱のなかに入っている、もう一回り小さな箱です。
Teams版のPower Apps から直接見えているのは、ソリューションのほうなので、頭がこんがらがりそうですね。
4. 既存の項目を、Dataverseの外部から追加
それでは、『既存を追加』から『クラウドフロー』を選択しましょう。
さらに、『Dataverseの外部』を選択します。
無事にフローが表示された方、おめでとうございます。そのままフローを追加していただけば、Teams側でも確認が可能になります。
逆に「表示されないんだけど! 話が違うじゃん!」という方、大変残念ですが、フローの追加はできません......というわけではないのです!
図に矢印を入れてあります、『詳細情報』から、「実はこんなものがあると、一覧に出なかったりするよ!」という情報が載っています。
その中でも、私がいままでやってきて一番よくあるパターンを紹介します。下記はまず、公式ドキュメントの引用です。
"インデックス付き" のソリューションに追加することはできない コネクタ を使用したフロー。 ソリューション クラウド フローでは、インデックス作成はまだサポートされていません。 インデックスを作成すると、これらのフローをすばやく取得して、メニューまたはリストに表示できます。 インデックス付きコネクタには、Power Automate インスタント (ボタン) フロー、Power Apps、Teams、SharePoint、Dynamics 365 Customer Voice、Microsoft Forms、レガシ Dataverse コネクタ、Dynamics 365、Excel Online、Microsoft Project、Azure IOT Central V2、Project Online があります。
一言にすると、「Teamsとかのアクションがあると、ダメだったりする」ということですね。
で、解決方法についても、公式に書いてあります。
フローを編集して、インデックス付きコネクタのトリガー/アクションを削除し、ソリューションに追加してから、元に戻します。
つまり、「該当箇所だけ一旦消そう」ということですね。
ちょっと面倒ではありますが、背に腹は代えられないので、AppsやTeamsなどのアクションを消しましょう。トリガーも、必要があれば一旦別のものに置き換えましょう。
私の経験で言うと、Appsのトリガーとアクションを置き換えれば、追加できるようになってることが多いです。次点でTeamsです。SharePointとかが引っ掛かっているのは、あんまり見たことがないです。
そして、ソリューションに追加後、元のフローと見比べつつ戻していきます。
アクションを消したことにより、後続のアクションにも影響が出ているかもしれないので、一つ一つ丁寧に確認しましょう。
お疲れさまでした。これにて、別名でのフローの保存は完了となります。
最後に
今回は、Dataverse for Teams環境でのクラウド フローの別名保存についてご紹介いたしました。
弊社では、上記の受託開発はもちろん
- 通常のDataverse環境でのPower Platformの開発
- Power Platformの導入支援や技術支援
- 社内でのPower Platformのハッカソンの支援
など様々な形でPower Ploatformに関するご要望を承っております。
興味のございます方は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。
フォローしませんか?
お気軽にご依頼・ご相談ください