WebPush通知配信承認システムをPower Automateとカスタムコネクタで作成

前回のOneSignalのサービス紹介に続き、SharePointリストとPower Automateと連携させて、WebPush通知配信承認システムを作成してみました。

今回作成した配信承認システム概要

image.png 想定したシチュエーションとしては、広報担当者がWebPush通知を使って、社外へ情報発信をするのに、配信内容を上司へ承認を行い、許可が出れば自動的に配信され、却下されればTeamsで通知される流れとなっております。

作ってみましょう!

1. OneSignalのサイトで、WebPushの設定をおこないます。

全部説明すると、長くなってしまうので、ここではOneSignalのサイトの設定方法は割愛します。とてもわかり易く説明されているドキュメントを参考にして設定してください。 WebPushクイックスタート

作業としては、OneSignalのサイトで、WebPushサービスを設定して、設置したいウェブサイトにJavascriptのファイルを設置する非常に簡単な作業です。

2. カスタムコネクタの作成

まずは、OneSignalのAPIへ接続するために、カスタムコネクタを作成します。 OneSignalのAPI仕様書については、リンク先のページを参照してください。

今回はPush通知を送信する機能を利用したいので、「Create notification」をカスタムコネクタで設定します。

[参考]いきなり複雑なカスタムコネクタを作成するのは難しいので、Postmanを利用して確認しながら作成するのをオススメします。Postman上で完成したら、設定ファイルをカスタムコネクタへ取り込めますので、ぜひ活用してください。 image.png

新規に「一から作成」を選んでコネクタ名を設定してください。私は[OneSignal]としました。

[全般]タブの内容 image.png

[セキュリティ]タブの内容 image.png

[定義]タブの内容 「新しいアクション」を「SendPush」として追加して、要求の「サンプルからのインポート」に image.png

動詞:POST URL:https://onesignal.com/api/v1/notifications ヘッダー:Content-Type 本文:

{ "app_id": "OneSignalで登録したapp_idをここに記入", "include_player_ids": [ "送信先を限定する場合には、ここにデバイス登録されたIDを入力" ], "data": { "url": "リンクする先のURLを記載" }, "contents": { "en": "本文メッセージ" }, "headings": { "en": "タイトル" } }

ヘッダーの「Content-Type」を「編集」を選び image.png 既定値に「 application/json; charset=utf-8」を記入して戻ります。 image.png ここまで入力が終わったら「コネクタの更新」でコネクタを保存してください。

[テスト]タブの内容 最後に「テスト」で送信できるのかテストします。 新しい接続を選んで、APIキーをOneSignalのページで発行し作成してください。 image.png

image.png

※OneSignalのREST API Keysは、ここから見れます。 image.png

REST API Keysをコピペしましょう。 image.png

[テスト]タブの内容 image.png

appid OneSignalで登録したappidをここに記入してください。

includeplayerids 送信先を限定する場合には、ここにデバイス登録されたIDを入力します。

url Push通知の内容へリンクするURLを入力します。

contents 本文のメッセージ

headings タイトル

Listsの設定

タイトル、本文、URLの列を作成します。 image.png

Power Automateの設定

SharePointコネクタの「項目が作成されたとき」をキッカケにして、シンプルに1回の承認を行います。 承認の可否にて、条件分岐をして、「はい」であれば、カスタムコネクターからPush通知の内容をOneSignalのAPIへ送信します。 「いいえ」の場合には、Push配信を申請した担当者へTeamsで、拒否された内容を送信します。 image.png

デスクトップにこの様に通知が届けば完成です! image.png

まとめ

今回は、WebPush配信からヒントを得て、広報担当者が社内から承認を得た上で配信するまでをシステムにしてみました。

メールマガジンのような個人情報を必要とせず、顧客へのつながりを作るWebPush配信は、有用な情報であれば、かなりのエンゲージメントが期待できますが、人気サイト以外では9割が拒否反応というデータもありますので、適切なターゲットを絞り、配信量なども配慮が必要になってくると思います。

ぜひご興味のある方は試して見てください。

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